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趣味は写真と旅。仕事は障がいのある方が通う作業所職員で、利用者さんと日々奮闘してます。


by mari8841
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「おうち」の気持ち

春から始めた、知的障がい者のグループホーム夜勤。
起きている時間の約半分を、そこにいる一人の女性入居者とともに過ごす。
一緒にお風呂に入り、ご飯は隣同士で食べ、
茶碗洗いをして、歯磨きを手伝う。
寝て、朝を迎えればまた一緒にご飯~歯磨きの流れ。

その一晩の中で、彼女は10回くらい「おうち」って言う。
2~3週間に1度くらいの割合で、自宅に戻って2泊ほどしている。
そして、単語でだけ話す方なので、意味はその時の状況から予想する。
ほとんどは語尾が上がるから、たぶん疑問形が多い。

「今日おうちに帰る?」
「おうちに帰るのはいつ?」
「おうちに帰りたいよ」
「おうちに帰っていい?」
「もうすぐおうちに帰るんだ♪」
「おうちに帰ってきたよ!」

いろんな意味に聞こえる。
こないだは、夜勤を終えて私がその女性に「さようなら」と挨拶した直後、
彼女が「おうち?」って言った。
そんなの初めてのこと。
それは「あなたはこれからおうちに帰るの?」って言ってる気がした。
だから、「はい、おうちに帰ります。○○さん、またね。」と言って、お別れをした。

***
それから今週は、初めてその方と一緒に湯船に浸かった。
今までは、彼女が湯船に浸かっている間、私はシャワーを使うことが多かったから。
それに一緒に入るのは拒否されると思ってたけど、
他の介助者が入っている人もいると知って。
私も、断って入れてもらった。

そうしたら、彼女が人差し指で私のほっぺを、つんつんとしてきた。
それは、大好きな職員さんにやっているしぐさ。
彼女と距離が近づいたようで嬉しかった。
by mari8841 | 2006-10-17 22:01 | 仕事